2001年 年頭所感 『いのち』 東北地方本部長 佐藤 隆雄 |
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新年明けましておめでとうございます。 新しい千年紀の始まりの現代は絆の喪失の時代といわれますが、協会が最も大切にし、訴え続けている本当の「いのち」から遠ざかっているような出来事が見受けられます。 しかし、私達の周りにはそんな出来事とは縁のない心温まることが療育キャンプ事業の中でありました。 筋ジストロフィーで中途障害者になられた中年の方のことです。ご主人は後半生を障害者として暮らさざるを得ないことを知って、家族の将来に対しても深く思い悩んだそうです。 しかし、そんなご主人に子供達は「喜びも悲しみも共に分かち合い、助け合うのが本当の家族」と励ましてくれると同時に「お父さんが障害を持ったことで今まで知らなかった数多くの思いやりや人のやさしさを知ることができて、むしろ心の中に幸せが膨らんだように思える」と言ってくれました、と輝いた瞳で語っておられたのがとても印象的でした。時代や福祉施策が変わっても、変えてはならないもの、それは「いのち」の大切さを知り、守りそして伝える。そして相手の立場に立って物事を考え行動することです。それは私達が一番切実に発信することができるのです。 新しい年が皆様にとって幸せで良い一年でありますようお祈り申し上げます。 |
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(「一日も早く」N より抜粋) |